NUMB

NUMB, 2014

――Natsuoさんは普段どんなものを聴かれているんですか?
Natsuo 「そうですねえ……。流れているものを聴いてるだけなんですけどね。基本的にCANDIRIAとかは好きですけね」
Senta 「今回のアルバムでも、“トリックがないCANDIRIA”みたいなところを目指したところがあるよね。シンプルな部分だけ取り入れて。ノー・トリックCANDIRIA」
Yuri 「“Stay Bold”はそういう感じが出てるかもしれないね」
Senta 「USのモダンなバンドでも、CANDIRIAを取り入れてるバンドってまだいないと思うし(笑)。そこは世界に向けて大声で言ってやろうと思って」
Natsuo 「あとはやっぱり、BULLDOZE周りが普通に好きですね」
Senta 「要するに、オールドスクールなビートダウンですね。今みたいな、ブルータルなやつじゃなくて」
Natsuo 「やっぱりシンプルなのが好きなんですよね」

――Sentaさんは最近どんなのが気になってるんですか?
Senta 「やっぱり……今の安室奈美恵かな……」
Yuri 「(笑)。なるほどね」

――かっこいいですよ、安室ちゃん。
Senta 「やっぱりね、安室奈美恵は今なんですよ。エロさが出てきてさ、音楽にもそれが現れてるんですよ。“これを待ってた”っていう感じなんですよね」
Natsuo 「めっちゃ上からじゃん……(苦)」
Senta 「すいません(笑)。でもまあ、バンドで言うとTURNSTILEとかかな」
Natsuo 「TURNSTILEいいね。BACKTRACKもかっこよかったな。ライヴがとにかく良かった」
Senta 「あと僕はサウスのヒップホップがすごく好きで。所謂“チキチキ”と言われているバウンス・ビートなんですけど。THREE 6 MAFIAとか、昔から全部同じ曲っていうのが最高なんですよね(笑)。ラッパーなのにMISFITSのTシャツ着て出てきちゃうところとか“ダッセー!”って最初思ってたんですけど、あのまま貫き通してるのを見てたら、逆にある時からめちゃめちゃかっこよく思えてきちゃって。Juicy J大好きですね。“Stay Bold”ではそういう感じも出せたかな。そういうリズムもちょっとやってみたかったんですよ。だからと言って全然“ミクスチャー”みたいなサウンドではないんですけど」

――ダンス・ミュージックとしてのクロスオーヴァー感はすごく出ていますよね。Yuriさんは普段あまりハードコアは聴かれないんですか?
Senta 「この人なんか、最近John Mayerしか聴いてないですからね」
Yuri 「John Mayer大好きですね。John Butlerなんかも最高ですね」
Senta 「ハードコア全然関係ねーじゃん!てちょっと怒りたくなるもんね(笑)」
Yuri 「まあ、全然関係ないっす……」
Senta 「でもたしかに、そういうのも良いんだよね。聴いてみると」
Yuri 「ハードコアも聴きますけど、最近はやっぱりJohn Mayerとか、大野さんに教えてもらったJaco Pastoriusとか。ベースの参考にっていう意味じゃなくて、単純にかっこいい音楽として教えてもらったんですけど。後からベーシストだって知ったくらいで。あとはQUEENS OF THE STONE AGEとかですね」
Natsuo 「僕もちょうど今日聴いてました」
Senta 「QUEENS OF THE STONE AGEはハードコアと関係あるかもね。Mike DijanはQUEENS OF THE STONE AGEとDEFTONESがすごい好きらしいんですよ。僕もDEFTONESすごい好きなんですよね」

――DEFTONESはかっこいいですよね。
Senta 「DEFTONESはインタビューでQUICKSANDに影響受けたって言ってましたし」

――今QUICKSANDのベーシストはDEFTONESにいるんですもんね。
Yuri 「あっ、そうなんだ」
Senta 「そうそう。Sergio Vegaね。やっぱりDEFTONESもね、Mike Dijanとかに通じるものがあるんですよね。NatsuoはQUICKSANDが大好きなんですよ」
Natsuo 「大好きですね。あんなに重いエモ・バンドいないですよ」

――たしかに、Natsuoさんのフレーズは時折QUICKSANDを感じさせる瞬間がありますよね。
Natsuo 「あっ、本当ですか」
Senta 「この2人はWalterと共演もしてるんだよね」
Yuri 「そうなんですよ。アコギで、フィーチャリングWalter Schreifels」
Natsuo 「あれは粋な計らいだったね」
Senta 「“Landmine Spring”を一緒にやってくれたんだよね。あれはめちゃめちゃアガったな。アコギだけでやってたけど、僕の中ではドラムとか全部聴こえてたもん(笑)」

NUMB, 2014

――QUICKSANDって、エモいところにフォーカスされがちですけど、NYHCをめちゃめちゃ継承してるじゃないですか。そういうところって伝承が途絶えちゃってる感じがしますよね。
Natsuo 「そうなんですよ。ものすごいモッシュ・パートとかあるんですよね。一緒にやってくれた時も、アコギなのにWalterが“Mosh part!”って言ってたもんね」
Senta 「 “エモ”みたいに音のジャンルとして確立されちゃうと、途絶えていっちゃうものなんじゃないかな」
Yuri 「色んな音楽があるところだからこそ生まれた音ですよね。ハードコア自体がそうだと思うし」

――NUMBも、色々な音楽に囲まれているからこその芳醇さが、今回のアルバムに出ていると思います。
Natsuo 「“芳醇”いいですね。オヤジっすね(笑)」

――“オヤジ”ってかっこいいじゃないですか。それをタフなハードコアに落とし込んでる感じって、なかなかないと思いますよ。
Natsuo 「そうですね」
Yuri 「元々ハードコアって、色んな影響を混ぜ易い音楽なのかな、って思うんですよね。ヒップホップも、メタルも、パンクも全部一緒にできる。“こうじゃなきゃいけない”っていうのがあまりないというか」
Natsuo 「逆に、色んなものを好きな人がハードコアに辿り着くパターンが多いと思う。そういう人が集まってるような気がするんですよね」
Yuri 「そうだね、最終的に表現する手段がハードコアになってる感じだよね」
Senta 「音楽だけじゃなくて、スニーカーにやたら詳しい人とかもいるし。ちょっと客観的に見ると、変わった人が多いかもしれないですね。色々集める人とか」

――YOYO-Tさんのことですか?
Senta 「そうね、あの人はCOLD WORLDのTシャツ集め過ぎだよね。あんなに持ってる人、世界中探してもいないでしょ(笑)。やっぱり、変わってますよね。YOYO-Tには今回、盤面のデザインをやってもらったんですけど。安心のリップオフデザインで。今回はSchismですね(笑)」
Yuri 「“安心のリップオフ”って意味がわからないけど(笑)、たしかに良いところからネタ持ってきてくれるよね」
Senta 「YOYO-TはTITLE FIGHTのTシャツのデザインもやってるんですけど、TITLE FIGHTのTシャツの中で一番売れたのがYOYO-Tが作った鹿のやつらしいですからね」
Yuri 「ジャケットはなんとSK8THINGさんにやってもらったんだよね」
Senta 「そうなんですよ。これは大野さんのおかげでもあるんですけど、まさかやっていただけると思わなかったんで、びっくりですよ。APEもそうだけど、今やっていらっしゃるC.Eもすごいし、僕はスケシンさんのポップとドープの両極端なところが好きなんですよね。すごくハードコアな部分と、ポピュラリティを持った部分の2面性というか」

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