NUMB

NUMB, 2014

――そういう意味でも、今回のアルバムにぴったりのジャケットですよね。
Senta 「ですよね。この配色とかデザインて、普通の人では絶対考えつかないじゃないですか。初めて見た時、なんか圧倒されちゃいましたね」
Natsuo 「中ジャケはボマーが13人、SECT、SPTE、Z¥$、QP、SOWN、ERAS、REWS、GOLM、PUTS、TENGA、ZECS、KEMMY、DISKで全曲分のタイトルを描いてくれてるんですよ」
Yuri 「ブックレットの写真はMattias(Westfalk)さんていう、デスメタルをよく撮ってるカメラマンに撮ってもらって」
Senta 「そう。ちょっとダークなんだよね。それもスケシンさんのポップなジャケットとの2面性があって良いんですよ。あとは、いつもフライヤーとかTシャツを描いてくれてるENDの絵も入ってて。めちゃくちゃなんですよ」
Yuri 「ごちゃ混ぜと言えばごちゃ混ぜなんですけど、ジャケットとブックレットだけでもNUMBっぽいんだよね。ひとつの世界観が出来上がっていて。だから、mp3とかで聴いてもらえるのも嬉しいんですけど、ジャケットも手に取って見てもらいたいんですよね」
Senta 「そうだね、音だけじゃなくて、アートの部分でもまたクロスオーヴァーしますからね。あと、今回ミックスをハイスタとかNOFXをやってるRyan Greeneさんにお願いしたんですよ。そこもクロスオーヴァーかな。Zeuss(Planet-Z Recording / PUSHBUTTON WARFARE)っていう話もあって、彼が作るメタルコアの音も好きなんですけど、結局Ryanさんが良いね、っていうことになって。僕らは楽曲がメタリックなんで、ハードな曲を逆にパンクのアプローチでやってもらった方がバランス的におもしろいんじゃないかな、と思って」
Yuri 「 “今”の音にしてくれたのも良かったですね」

――なんだか色々詰まったアルバムになりましたね。
Senta 「そうなんです。自分の好きなものが全部入ってるんですよね。音からアートから。そういう風に作ることができたのは、すごく良かったですね」
Natsuo 「いや~、出来上がって良かったですよ。“いつピリオドが来るんだ”って思ってたけど(笑)」
Yuri 「(笑)。たしかに、出来上がるまでは長かった……。作るのはすごく楽しかったですけどね」

――楽しみながら作った感じもよく出ていますよね。
Yuri 「そうですね。賑やかにやってたから。そういう雰囲気はけっこう出たと思うんですよね。歌詞を書くにしても、僕と、大野さんと、Sentaで会議しながら作ったり。そういう経験は初めてだったんで。ていうか、普通そんなことやらないじゃないですか(笑)。そういうのとかめちゃめちゃおもしろかったですね」

――歌詞も色んな言葉をじっくり選んで書いている感じがします。
Yuri 「3人で色んなこと話したもんね。Sentaと大野さんはだいたい、どこかのクラブのオネーチャンの話ばっかりしてるんだけど(笑)。でも、そういう街で遊んでる感じを反映したような歌詞が作れたと思いますね」
Senta 「そうだね。こういう音楽をやってるからって、ヘイトなことだけではないと思うんですよ。メッセージも込めるのも大事なことなんですけど、僕はけっこう、ヒップホップの“チャンネーのケツ見てキメて”みたいなリリックあるじゃないですか(笑)。ああいうのもすごく好きなんですよね。現実的な感じっていうか。でもまあ、色んなテーマで書きましたね。曲を作っていたのがちょうど震災の頃だったこともあって、当時の心境を込めたものもあるし、単純に楽しんでる歌もあるし」
Yuri 「ライヴやって、打ち上げやって、みたいなね」
Senta 「そうそう。その時々、瞬間瞬間に思ったことを言えるようになりましたね」

NUMB 'City of Dreams', 2014
NUMB ‘City of Dreams’, 2014

――今回、STMとの共同リリースという形にしたのはどういう経緯で?
Natsuo 「STMさんに関わってもらって、リフレッシュしたほうが良いんじゃないかっていうことで」
Senta 「もちろん、SWITCH STYLEっていうきっかけもあるんですけどね。僕たちずっとDIYで、まあ今もそうなんですけど、自分たちでやってきたんですけど、それだけだと届かない世代っていうのがあるんですよね。30代以上は僕らの力でもたぶん、なんとかなるんですけど(笑)、今のSTMは若い世代のメタルコア方面に力を入れているから、そういう子たちにも聴いてもらいたいな、と思ったんですよ。今って、世代で色々分かれちゃってる気がてるですよね。僕らの世代って、今の若い子たちがやってるようなことを始めた世代であると同時に、昔の先輩方がやってくれたこともしっかり観てきるっていう、ちょっと特殊な世代じゃないですか。 “俺たちの世代はどうのこうの”って言う人がよくいるけど、僕は両方の気持ちがわかるから、そういうことを言う気になれないんですよね。色んなバンドとやる機会があって、20歳そこそこの子たちのフレッシュさは良いなって思うし、先輩のハンパないライヴもすごいと思うじゃないですか。どっちもかっこいいんですよ。実際にライヴを観るとそうなっちゃうんですよね。世代で限定しても、そんなのおもしろくないじゃないですか。そういう意味でSTMに手伝ってもらおうと思って。あとはまあ、前澤友作に一言ツイートしもらって……っていう」

――その意図本当にあるんですか(笑)?
Senta 「もちろんありますよ!まあ、わかる人にはわかると思うんで」
Yuri 「そうだよね、Start Todayってレーベルでしたもんね。BENCH WARMERとかね」

――NUMBはそういう時代から、全くブレずに活動を続けていますよね。
Senta 「まあ、確かにサウンドはブレてというか進化してないというか(笑)。単に染み付いちゃってるところもあるんだと思うんですけど。でも、あの頃から芯がブレてないバンドっていますよね。例えば向(達郎)氏がやってるkamomekamomeは、昔とやってるサウンドは違うけど、あの人は芯がブレてないからさ、やっぱりかっこいいんだよね。envyもそう。僕的にはBLIND JUSTICEをやってた頃の芯を今でも感じるもんね」
Yuri 「そうだね、手法は違うけどね。ハードコアのスピリットをすごく感じるよね」
Senta 「やっぱりライヴがかっこいいもん。toeも。Dischordの感じとかすごいあるしさ」
Yuri 「うん、ポップスみたいなポストロックとは違うんだな、っていうのはすぐにわかるよね。柏倉くんのドラムとか、すごいことになっちゃってるし。お客さんはたぶん、あんなに激しいものを求めてないと思うもん。でもやってると激しくなっちゃうんだろうね。どうしても」
Senta 「ひょっとしたら、彼らを目指して後から出てきた人たちのほうが売れちゃうこともあるかもしれないけどさ、やっぱり全然違うんだよ」
Yuri 「そうね、ハードコアじゃない分、聴き易いみたいなね」
Senta 「BRAHMANのTOSHI-LOWくんもそうでしょ。僕的には今でもちょっとSHELTER感じます」
Yuri 「SHELTERの1stはあるかもね。今も好きなんだろうな、って思うよ」
Senta 「僕らもSHELTER大好きですけどね(笑)。“Here We Go”が一番好きだな。なんか色々考えると、僕らはそういう時代の中を飄々とやってきてる感じだな(笑)。でも、基本がブレなければどう変わっても大丈夫っていう信念はありますね」

――とはいえ、もはやブレること自体なさそうですよね(笑)。
Senta 「そうすね(笑)」
Natsuo 「あはは(笑)」
Senta 「本当はそろそろブレたいくらいの自分もいるのかもね(笑)」

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