イ・ラン 이랑

이랑

――でも以前、2013年かな?初めてライヴを観て、良いなあと思ってすぐCD買ったんですよ。
 「ありがとー!わたしはライヴの時、曲を完璧に見せることより、MCめっちゃ考える。どのウケる話しようかなあ~って(笑)」

――ウケる話ね(笑)。
 「バカなの~」

――バカじゃないですよ(笑)。音楽やって、漫画描いて、映画もドラマ作って、大忙しじゃないですか。
 「先生もやってるよ。仕事しかすることがない」

――休日はどんなことしてるんですか?
 「お休みはほとんどないよ。3週間全然お休みがなくて、1日だけ休みとか。そういう日は自分の仕事場に行って座ってる(笑)」

――座ってる(笑)。
 「うん(笑)。仕事場は8人で一緒に使ってて、わたしと、わたしの映画の先輩と、小説家のお姉さんと、アプリ作るプログラマーの男の子もいて、デザイナーさんもいて、詩人が2人いて……」

――そんなに多彩な皆さんがいらっしゃったら、色々なことができそうですね。
 「でも全然一緒には何もしない(笑)。みんな別々に座って、たまに真ん中のテーブルでカードゲームする。みんなけっこう有名な人たちで、雑誌のインタビューとか受けるような人たちだから、みんな検索したら出てくる。でもみんなフツーにボサボサで座っている。わたしも今日は化粧したけど、普段はボサボサでスッピンで座ってるから、化粧して仕事場に行ったら、みんな“何してんの?”とか“人間になった!”とか言うよ。みんな大学とかで先生もやってるから、週に1、2回は化粧とかイヤリングとかして、ジャケットとか着て、みんな人間になるよ」

――(笑)。ランさんはどんなことを教える先生なんですか?
 「わたしは映画の作り方と曲の作り方を教えてる。小中高校生から大人の人まで全部教えてる。小学校に行ったり、大学で教えたり。教えるのが上手で人気のティーチャーだから、色んなところで先生やってくださいって言われるよ(笑)」

――教えるの楽しいですか?
 「あんまり。本物の小学生の先生とか見てると、わたしの仕事じゃないって思うし。本物の先生は、子供たちに教えるのを本当にがんばってる。わたしは、教えるのが上手な自分だけで満足(笑)。わたし天才だなあ!の感じで。だから長い期間教えることができない。本物の先生は、子供たちがうるさくて、雰囲気が悪かったら、“はい!みんな!”とかやるじゃん。わたしは全然やらない。インターネットで検索させたら、わたしの名前出るじゃん?こんなに有名な人なのに、時間もったいないしぃ、全然教えたくないんでぇ、って言っちゃう。あんたたち、Twitterのフォロワー何人いるの?みたいな(笑)。」

――超エラそう(笑)。
 「そうすると、子供たちびっくりして、真面目になるよ。本当は、教えないとお金もらえないし、どうしよう、って感じだけど、余裕な感じで(笑)。次の週行ってもちゃんとなってるし、わたしが学校から帰る時はみんな窓からわー!イ・ラン先生~!ってなるよ。絶対人気だよ。子供は、ネットで検索して出てくると本当に有名人だって思うから。アイドルみたいな(笑)。検索して、“先生Wikipediaに出てますね!”とか。子供たちはそれを覚えて“イ・ラン先生は1986年生まれ、デビュー・アルバムは2012年の『ヨンヨンスン』”とか言ってくる。よく覚えたね~って褒めるよ(笑)」

――なんちゅー先生だ(笑)。収入源はその、先生の仕事がメインなんですか?
 「お金は授業があると安定するけど、だいたい不安定。あとは本を契約したり、監督の給料とかもらったりする」

――YAMAGATA TWEAKSTERではダンサーもやっていますよね。ミュージック・ビデオもRosasみたいなコンテンポラリー・ダンスを取り入れてたり。
 「うん、新しいビデオもダンスだよ。芸術大学だったから、興味があったらすぐ勉強ができる。わたし最初2、3年くらいは映画にあんまり興味がなかった。イ・チャンドン監督が好きで入っただけで。だから他のみんなとテンションのギャップがすごくて。みんな“映画っ!!!!!”みたいな感じなんだけど、わたしは“映画……”みたいな感じで、ずっと専攻じゃない勉強をやってたよ。韓国伝統舞踊とか、現代舞踊とか、お芝居とか、美術とか、アニメーションとか、全部。色んなクラスをやって、大学3年生になって映画に興味が湧いた。それまでやっていた全部を混ぜて出来るのが映画だって。映画エラいな~って。映画やったら天才になるよ、って思った。わたしが天才なことを映画で見せる!音楽だけだと、映像はないからね。だからビデオ作るの楽しい」

――じゃあ例えば、ミュージック・ビデオの拡張版みたいな感じで、アルバムの収録曲を映画にするとか、そういうことも考えたりします?
 「ああー。わたしが作るものは、エッセイとか歌の歌詞とか、映画の台本とかも全部同じことから始まるけど、最初からジャンルのチョイスはしない。それがどうなるかは最後に考えるから」

――最初に思いついたものが、どれかになっていくんですね。
 「そう。だから、わたしから見たら全部ひとつに見える。たまに、全部同じじゃん、全然おもしろくないな、って思ったりする。漫画も、歌も、エッセイも、イ・ランて全部同じじゃん、てみんな思うかな?って。全部同じなのに何で別々にやるの?って」

――色々なメディア / フォーマットで実験している感じなんでしょうか?
 「あんまり考えたことないよ。始まりは同じだけど、構成の仕方のレベルが違うかな。曲を作るの時は日記みたいな感情で、あんまり構成を考えない。映画はもっと構成のレベルが高い。材料は同じなんだけど、構成をどれくらいやるかで変わってくる。時間のかけ方も違うじゃん?歌は15分で完成できる曲もあるけど、アルバムを作るためにはがんばってミキシングとかもやったり。映画はもっと時間がかかるし。漫画は音楽と映画の中間くらいかな」

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