滝沢朋恵 + テンテンコ

滝沢朋恵 + テンテンコ / photo ©Ryo Mitamura 三田村 亮

やりたいこと全部やりたい

 2014年7月のBiS解散直後からソロでの活動をスタートし、初音源『Good bye,Good girl.』が好評、ju sei préféréeへの参加も話題のテンテンコ。フォーキーな味わいとポストパンキッシュなコールドネスを併せ持つ弾き語り作品集『私、粉になって』を昨年4月に発表し、精力的に活動中の滝沢朋恵。北海道・札幌で青春時代を共に過ごした間柄の両者は現在、かつてのCALIFORNIA DOLLS(吉田アミ + 和田ちひろ)を彷彿とさせる、エクスペリメンタルとポップが同居した奇天烈デュオ“フロリダ”としても活動中。カセットテープ・コンピレーション『カセット・レボリューション vol.2』への参加に続き、いよいよ単独作品『右手左手』をリリースするフロリダに、出会いから野望まで存分に語っていただきました。

取材・文 | 久保田千史 | 2015年1月
main photo | ©Ryo Mitamura 三田村 亮

――まずは定石の、お2人の出会いから聞かせてください。中学生の頃からの間柄なんですよね。
テンコ 「そうです。中2で同じクラスになって出会って……ん?違うか」
滝沢 「違うよ。最初に会ったのは笠間先生の数学の授業の時だよ」

――笠間先生知らないです(笑)!
テンコ 「ですよね(笑)。同じクラスではなかったのか?な?」
滝沢 「最初は違うクラスだったんですけど、気にはなっていて」
テンコ 「そうだ。それから中2で同じクラスになったんだよね」
滝沢 「席も隣か後ろかだった気がする」
テンコ 「そうだったっけ……」
滝沢 「早速記憶のすれ違いが(笑)」
テンコ 「でもその時はお互いにまだ、仲良くしようとはしてなかったんだよね(笑)」
滝沢 「色々難しいですからね、女子校は」
テンコ 「そう。“違うグループ”みたいな感じで」

滝沢朋恵 + テンテンコ / photo ©<a href="http://minorsweet.tumblr.com/" target="_blank" rel="noopener"><span style="color: #ffffff;">Ryo Mitamura 三田村 亮</span></a>
photo ©Ryo Mitamura 三田村 亮

――“グループ”。ありますよね、女の子って(笠間先生は何だったんだろう……)。
テンコ 「そうなんですよ。だからそんなに話してはいなかったんですけど、なんか気になって。まあ、わたしが一方的に気になっていただけで、滝沢さんはどうだったかわからないけど」

――(笑)。どのあたりが気になっていたんですか?
テンコ 「滝沢さんのことは“絵が上手いやつがいるぞ”ってウワサになっていたんですよ」

――滝沢さんは美大に進学されたんですもんね。その頃から絵を描いていらっしゃったんですね。
テンコ 「そう。中学の頃から絵が上手で。それで“いいな”と思って」

――どんな絵を描かれてたんでしょうか。
滝沢 「うーん、何だろう……でも結局○○ちゃんのほうが絵は上手いんですよ(笑)」
テンコ 「ちょっと!○○ちゃんて!その呼び方やめてよ(笑)!」
滝沢 「あっ、ごめん。テンテンコさんだよね(笑)。実際はテンテンコさんのほうが絵が上手なんです」
テンコ 「いやいや、そんなことないでしょ!それで描いてもらったんですよ。絵を」

――何の絵?
テンコ 「その頃わたしRIP SLYMEが好きだったので、RIP SLYMEの絵を描いてくれって頼んで」
滝沢 「あ~、やたらRIP SLYME描いてた気がする(笑)」
テンコ 「それがめちゃめちゃ上手かったから、すげー……って感動したんですよ。そこからだんだん仲良くなった気がする。手紙のやり取りも始まって。女子校ならではの感じで。授業中は手紙書いてるみたいな」

滝沢朋恵 + テンテンコ / photo ©<a href="http://minorsweet.tumblr.com/" target="_blank" rel="noopener"><span style="color: #ffffff;">Ryo Mitamura 三田村 亮</span></a>
photo ©Ryo Mitamura 三田村 亮

――ちっちゃく折るやつですよね。
テンコ 「そう。折るやつ(笑)。それを続けているうちに、一緒にライヴに行ったりするようになって。色々行ったよね」
滝沢 「うん。でも一番最初に行ったの、何だったか思い出せないんだよね……」
テンコ 「わたしは覚えてますけど」
滝沢 「えっ、すいません(笑)」
テンコ 「SPARTA LOCALS観に行ったんだよ」
滝沢 「ああ~、Bessie Hall(北海道・札幌)かあ」
テンコ 「そうそう。SPARTA LOCALSが中学生くらいの頃に流行って……はいないか」
滝沢 「流行ってはいなかったよ(笑)」
テンコ 「うん(笑)。彼らが札幌に来ることになって、“観に行ってみようか!”っていうのがたぶん初めて。それから2人で色んなところに行くようになったんです。高校生になってからはフェスに行ったりね。本当は中学生の時から行きたかったんだけど」
滝沢 「そう。親に中3の時にダメ!って言われて、1年間待って(笑)。初めて行った時、怖いこともあったよね」
テンコ 「あったね~!テントを持っていかなかったが故に、知らない人のテントに泊まるという……」
滝沢 「両腕にすごい刺青入ってる人だったんだよね(笑)」
テンコ 「怖かったね。危ないことしたよね」
滝沢 「でも良い奴だったんだよ」
テンコ 「うん、良い奴だった。テントはびちゃびちゃだったけど」
滝沢 「2回目は自分たちでテント作ったんだよね」

――毎年行ってたんですね。
テンコ 「はい。大学生になってからも行ったよね」
滝沢 「行った行った」
テンコ 「でもだんだん体力が追い付かなくなってきて……出てるバンドもわからなくなってきちゃったし(笑)。あれ?みたいな」
滝沢 「そうなんだよね(笑)」